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20131117

下関市吉見海岸

関門層群と呼ばれる白亜紀前期の河川成堆積物を見学する。

 蛇行河川の堆積物

後背地により近い場所を流れる網状河川は,礫質な堆積物と浅いチャネル(河道)で流路が頻繁に変化することに起因する数10cmから1mで上方細粒化で特徴づけられるのに対して,より下流側に発達する蛇行河川の堆積物は,細粒な堆積物と,一つのチャネル(河道)が次第に側方へと流れを変えていくことで形成される,数m単位の長い上方細粒化を示すポイントバー堆積物で特徴づけられる。

上方細粒化ユニットの基底部には,礫などを含むラグ堆積物が観察される。

写真右側が下位の上方細粒化ユニットの最上部にあたる細粒部,写真左側が新しい上方細粒化ユニットの基底部にあたる。

 塩浜層基底部

関門層群は,下部の脇野亜層群と上部の下関亜層群とに区分されており,大きな違いは脇野亜層群が砂岩・泥岩やチャートの礫を主体とするのに対して,下関亜層群には火山岩が砕屑物として多く含まれる。

下部の脇野亜層群の最上部(赤紫色頁岩)と,下関亜層群の塩浜層の基底礫岩との境界部。

塩浜層の基底相。脇野亜層群の最上部が赤紫色頁岩と淡緑色細粒砂岩から構成されているのに対して,砕屑物の構成や粒径などがいきなり変化する。