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20221029-30

興津・横浪メランジュ(高知)

■巡検スケジュール■
10/29 広島大学(8:00)→南国SA(11:30)→興津メランジュ(13:30)→入野松原(17:00)→足摺岬(20:00)
10/30 白山洞門(9:00)→鳴滝の枕状溶岩(10:30)→黒潮工房(12:30)→横浪メランジュ(14:30)→豊浜SA(19:00)→広島大学(22:30)

四万十帯を巡るの動画はこちら

 興津メランジュ

世界初!付加体中のシュードタキライト

「付加体中にシュードタキライトはない」

そんな定説は2003年、高知の興津メランジュでの発見によって覆された。この発見は、沈み込み帯における新たな概念を生み出し、海溝型巨大地震の研究にも大きく貢献している。

興津メランジュへの入り口から約600m手前、峠で道が二手に分かれるあたりに駐車。

なにやら不穏な空気漂う説明板(左端赤字)もあり、百戦錬磨の一同は奮い立つ。

崖に沿って歩いていくと少し開けた場所に電柱発見。入口の目印である。

先人のロープを頼りに、山道を(滑り)降りていく。

とてもこの先には進めそうにない絶望的な眺め。

断崖絶壁をものともせず,進んでいく心強いメンバー達。

干潮の時間帯だったがギリギリの箇所もいくつかあり。水没したO君は「余裕だと思ったんです…」

赤茶けた玄武岩の露頭発見!オレンジっぽいところに…

シュードタキライトの鉱物脈発見!思ったほどガラス質な感じはしない。

断層滑りの跡であるスリッケンラインもいろんな角度に見られる。沈み込み帯での複雑なテクトニックを物語る。

 入野松原

鳴き砂との噂がある道の駅ビオスおおがたに隣接する,入野松原海水浴場。

日没が迫っていて,ゆっくり観察できなかったが白砂でも鳴き砂でもなかった。

 足摺岬展望台

180度を超す水平線と天の川の絶景を求めて,心霊スポットともいわれる夜の足摺岬へ突撃。

雲が出ていたので,絶景は見られませんでした。

夜のフィーバーして起きてこない人たちをしり目に,足摺岬の日の出。

その後,もう一度みんなで足摺岬。

逆光の足摺岬を狙う地研のアーニャ。

 白山洞門

なぜこんなところに!?ラパキビ花崗岩

足摺岬では日本で唯一ラパキビ花崗岩が見られる。スカンジナビア半島など10億年前の地層で見られる花崗岩がなぜ数千万年前の地層に…。非常に興味深いものである。

白山洞門は,高さ16m,幅17mの大きさで,花崗岩洞門では日本一の規模と言われている。

カリ長石の丸い斑晶のまわりを斜長石が囲んでいる。カリ長石の方が融点が低いのに、これもまた不思議である。

ラパキビ花崗岩について語り合う人々

 鳴滝の枕状溶岩

足摺岬から北上する途中で,鳴滝で枕状溶岩を観察。

https://www.kochinet.ed.jp/bunkazai/details/430-2/430-2-42.html

令和3年に県指定天然記念物に指定されたばかり。

 横浪メランジュ

メランジュ界の大スター!プレートテクトニクスの申し子

メランジュといえば横浪。そういっても過言ではない。プレートテクトニクスを陸上で初めて証明した場所として名高い。

途中、完全に水没していて通れないところを、そのへんの付加体で埋め立ててなんとか突破。

偽礫だとか

一部だけひん曲がったスランプ構造

泥岩層に取り込まれた砂岩などなど興味深い地質が目白押し

そのなかでも最大の目玉は、なんといってもチャートの大露頭。よくよく見た感じ、純粋なチャートというよりかは、様々な遠洋性堆積物が層をなしてるっぽい

一見,サボって休んでいるように見えますが,実は礫浜で滑ってこけてしまった痛み・悲しみを一人で乗り越えようと頑張っている姿です。

 おまけ

みんなひばり食堂経験者だったので,初日の昼食は南国SAで。

鍋焼きらぁめんと赤鰹ご飯セット。

翌日の昼食は,高知に来たからにはやはり鰹のタタキ,ということで黒潮工房。

ちまきカツオ定食を頂きました。