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20150928の変更点

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!!!伊豆大島巡検
伊豆大島は,2010年に伊豆大島ジオパークとして認定された火山の島で,伊豆半島の東側に位置するため,静岡県と思われがちであるが,ちなみに東京都です(車は品川ナンバー)。

ちなみに熱海がある伊豆半島は,フィリピン海プレートです。
西日本の乗るユーラシアプレート,東日本の北アメリカプレート,そして伊豆半島や小笠原諸島の位置するフィリピン海プレートの三重点あたりに富士山が位置します。

そして熱海から伊豆大島に渡るフェリーは一日に2便。片道およそ45分の道のり。

島に渡る際に注意点すべきことは,その日の海の状況によってフェリーの到着港が元町港なのか岡田港になるのか,当日の6時にならないと判明しないことである(ただし,レンタカーなどは予約しておくと岡田港まで配車して頂けた)。

!!1日目 島周辺のジオサイト見学
!地層大切断面

高さ24mの火山灰層の断面が,およそ約630mにわたって露出する大露頭である。
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およそ150年周期で発生する三原山の火山活動に伴って,堆積した火山灰が約100層ほど重なっている様子が観察でき,形成年代は三原山のカルデラが形成される前(1,500年前)の約2万年間で形成されたものとされる。

層が曲がっているのでいかにも褶曲しているように見えるが,元の地形の凹凸に沿って火山灰が堆積したもので褶曲作用ではない。ただ,層と層の間には時間間隙を示す不整合面(縞々が不連続になっている箇所)がいくつも観察できる。

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緻密な縞々に見えるが,一つの層の厚さは十数cmから数十cmある。
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あいにくの曇り空であったが,島の西側の海岸沿いにあるため写真を撮影するなら午後が狙い目である。

!赤禿(あかっぱげ)

3,400年前の側火山の水蒸気爆発で噴出した赤色スコリアの断面が観察できる。

スコリア堆積物がほどよく赤紫色をしているのは,溶岩の中に含まれていた鉄分が高温でゆっくりと燃焼し,酸化したことが原因とされる。

ただ曇り空の下,岩石の呈する微妙な赤紫色を写真におさめることはかなり難しかった。
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場所によって岩石の色が異なるので,なんだか不思議な風景写真となる。
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!!2日目 三原山と溶岩流の見学
三原山(標高758m)は,1,500年前の大規模噴火で形成されたカルデラの外輪山にある御神火茶屋の駐車場(標高約550m)まで車で上ることができる。

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!パホイホイ溶岩と縄状模様
安永大噴火(1777〜1778年)の際に流れ出したとされる溶岩は,粘性の低く流れやすいパホイホイ溶岩と呼ばれる溶岩で,なめらかな表面を持つ。

溶岩流の端の方では温度が冷えて表面が固まりかけることによってしわが入る。
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!1986年A溶岩流先端部
カルデラ内を歩いて行くと,中央火口丘の麓あたりに1986年11月19日に三原山火口から溢れた溶岩流が流れ出した様子を見学できる(標高約540m)。流れる速度は歩くのよりもゆっくりとはいえ,先端部で厚さ約5mの溶岩流が後ろから迫ってきたらコワイですね。
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1986年の噴火で流れ出した溶岩は,アア溶岩と呼ばれ,パホイホイ溶岩に比べて温度が低く,鉱滓(こうさい)状溶岩とも呼ばれる粘性の高い溶岩で,表面はごつごつした感じになる。いってみればクランチチョコ的な感じ。見学のおやつにはクランチチョコを準備しておくべきでしょう。
1986年の噴火で流れ出した溶岩はアア溶岩と呼ばれ,パホイホイ溶岩に比べて温度が低く,鉱滓(こうさい)状溶岩とも呼ばれる粘性の高い溶岩。
表面はごつごつした感じで,クランチチョコ的な感じ。
見学のおやつにはクランチチョコを準備しておくべきでしょう。
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アア溶岩の表面でごろごろしている破片は,クリンカーと呼ばれる。
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ここから1986年に流れ出した溶岩流の隙間をぬって,標高680mまで登ると,溶岩流の様子やカルデラの様子がよくわかります。
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!大型のアグルチネートの塊
登った所にででーんと存在する大きな岩は,溶岩のしぶきが飛び散ったスパター(spatter:溶岩のしぶき状の塊)が集まって,アグルチネート(agglutinate)と呼ばれる溶岩の飛沫が積み重なってできた岩石。1986年の噴火の際に火口付近で形成されたアグルチネートが溶岩流に乗って運ばれてきたものの,火口の縁を越えることができずにここでとどまった,とされる。
登った所にででーんと存在する大きな岩は,溶岩のしぶきが飛び散ったスパター(spatter:溶岩のしぶき状の塊)と呼ばれる,溶岩の飛沫が積み重なってできたアグルチネート(agglutinate)と呼ばれる岩石。1986年の噴火の際に火口付近で形成されたアグルチネートが溶岩流に乗って運ばれてきたものの,火口の縁を越えることができずにここでとどまった,とされる。
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!三原山山頂火孔
ほくほくと火口見学道へと歩みを進めましたが,これは失敗でした。
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火口見学道ではここまでしか近づくことができません。
火口の奥までのぞき込みたければ,火口一周コースの方へ行く必要があります。
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火口一周コースを三原新山の最高点(標高約720m)を目指して,まわりこんでいくと,アア溶岩ではなく再び縄状の模様が入ったパホイホイ溶岩が見られるようになってきます。
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表面のなめらかな様子と異なり,割れ口からは気泡がたくさん入っている様子が見られます。見学のおやつにはクランチチョコに加え,エアインチョコも準備しておく必要性を感じます。
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!中央火孔
三原新山の最高点を超えると中央火孔が見えてきます。直約350m,深さ200mの火口です。
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火孔の底と壁の隙間からさっきまでなかったような気がする蒸気が上がっていて少し焦りましたが,案内板に蒸気が上がっていて,有毒ガスは含まれていない旨の説明があったので安心しました。
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!B火口列