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20230314-16の変更点

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!!!伊豆大島

 ■巡検スケジュール■
 3/14 広島大学(8:20)→吉備SA(10:00)→宝塚北(11:45)→大津SA(12:40)で昼食→浜松(15:25)→清水SA(16:40)→函南(18:25)で夕食→山魚亭(20:20)泊
 3/15 山魚亭(7:40)→熱海港(8:35)→伊豆大島元町港(10:00)→三原山外輪山展望台(10:45)
 →赤ダレ(11:50)→三原山火口(12:35)→三原山外輪山展望台(15:00)→地層大露頭面(15:45)→筆島(16:30)→トウシキ海岸(17:30)
 →紀洋丸(18:30)で夕食→癒楽(19:10)泊
 3/16 癒楽(7:35)→泉津の切通し(7:45)→乳が崎(8:20)→赤禿(8:50)→地層大露頭面(9:20)→岡田港(10:30)→熱海港(11:30)→丹那断層公園(12:00)
 → 清水魚市場(13:35)→静岡SA(15:15)→鈴鹿SA(19:10)→吉備SA(23:55)→広島大学(2:00)

!!1日目(ほぼ移動)
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琵琶湖をのぞむ大津SAで昼食。

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出発から愛知県までずっと天気が良かったので,富士山の展望を期待していたのに,なぜか静岡県に入ったとたん曇天に。


!!2日目(伊豆大島)
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朝,熱海に向かって出発した所で初富士山を拝むことができた。

!熱海港
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熱海の港からジェット船に乗り込む。

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熱海から約45分で伊豆大島に到着。

!三原山(赤ダレ)
{{ref_image  IMG_1030.jpg}}
朝,伊豆半島から見えた富士山は,三原山外輪山展望台からは見えなかった。

三原山外輪山展望台から赤ダレまでは徒歩で約1時間の距離。
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途中で,マイケルジャクソンのスリラーごっこ(古い?)。

{{ref_image  火山灰風紋.jpg}}
火山灰の大地に風紋がみられる。大島では北西から南東方向に強い風が吹くらしいが、その方向と整合的である。

風紋の波長は,砂粒の粒径や風速によって変化する,とされている。粒がおおきいせいか,ここで見られる風紋の波長はかなり長い。

{{ref_image  IMG_1100.jpg}}

{{ref_image  赤ダレ.JPG}}
赤ダレに到着。赤いのはスコリアや火山灰。カルデラ内に降った雨が流れ出すことにより,火山灰の層を侵食し,断面が見えるようになっている。

かつての溶岩が海まで流れていった通り道が想像できる。近くのガイドさんいわく、右の壁沿いを伝っていけば街に出れるらしいが、、

スケールが欲しいということで左側に降りてみることに。
{{ref_image  赤ダレスケールあり.JPG}}
このサイズ感である。何十万年という年月を物語っている。

{{ref_image  赤ダレ柱状節理.jpg}}
下から見上げると、先ほど立っていた場所は玄武岩質の溶岩であった。柱状節理も確認できる。1778年安永の大噴火の際に流れ出た溶岩が、スコリア丘を覆っていた。

{{ref_image  IMG_1086.jpg}}
赤ダレ周辺では,パン皮状火山弾が多く見られる。表面が早く冷えて固くなった後に,熱い内部に残ったガスが膨張することにより表面が破れて亀裂が入ることにより形成される。

{{ref_image  IMG_1090.jpg}}
いかにも美味しそうに焼きあがっている。

!三原山火口
{{ref_image  火口.JPG}}
火口に到着。火口壁最上部の柱状節理が見られる溶岩は、直近の1986年噴火によるもの。当時の噴火は写真正面の火口壁が崩れる形で始まったそう

{{ref_image  煙.JPG}}
地下のマグマによって温められた地下水が、湯気となりところどころから上がっている。阿蘇山火口と違い、不思議と硫黄のにおいは全くしなかった。

!三原山 1986年割れ目噴火 B火口列

{{ref_image  IMG_1195.jpg}}
1986年11月21日16時15分,割れ目噴が発生した「1986年割れ目噴火 B火口列」火口列が並ぶ方向は、富士山や箱根山の側火口が集中する方向と同じとされる。

この火口列から噴きあがった激しい溶岩噴泉は高度約1,500mに達したとされる。

!アグルチネート agglutinate
{{ref_image  IMG_1206.jpg}}
1986年噴火の際,マグマのしぶきが積み重なって固まってできた「アグルチネート agglutinate」と呼ばれる堆積物。

溶岩が火口原にあふれ出したときに流れ出して,ここまで運ばれ火口縁付近に座礁した形で取り残された。

!アア溶岩
{{ref_image  アア.JPG}}
あたり一面のアア溶岩。クリンカーと呼ばれるぼこぼこした構造が特徴。

{{ref_image  IMG_1214.jpg}}
1986年の噴火の際には,火口原からあふれ出したアア溶岩が約5mの厚さでここまで流れ出してきた。

{{ref_image  動物のようなアア溶岩.JPG}}
すすきの合間から覗く姿は、動物が頭を出しているかのよう

{{ref_image  人の形に似ているアア溶岩.JPG}}
人によく似たアア溶岩もいるようである。

!パホイホイ溶岩
{{ref_image  パホイホイ.jpg}}
アア溶岩よりも高い温度で形成されたパホイホイ溶岩。左右で流れの向きが違うようで、ぐにゃっとねじれている。
パホイホイ溶岩が流下するにしたがって温度が低下し、アア溶岩になることもあるが、
さきほどのアア溶岩よりは麓側に位置し,240年前の江戸時代の安永大噴火により流れ出したもの。

!三原山外輪山展望台
{{ref_image  三原山外観.JPG}}
三原山外輪山の外観。溶岩の流れ出た時期によって、植生が異なっていることがよくわかる。

!地層大露頭面
{{ref_image  大切断面.JPG}}
みなさん教科書でよくご存じの地層大切断面。もともと起伏のある地形に火山灰が降り積もってできたものなので、褶曲ではないということをお忘れなきように。大島一周道路を造る際に見つかった露頭なのだそう。やはり土木業界と地学は一緒に歩んでいきたいものです。

!筆島
{{ref_image  筆島火山.jpg}}
大島には今の島を形作る大島火山ができる前、3つの火山(田中火山・行者窟火山・筆島火山)が隣接していた。うち筆島火山は島の南東端にわずかにその岩体を残す。赤い部分が筆島火山。

{{ref_image  筆島火山火道.JPG}}
筆島火山の火道がにょきっと残っている。

!カキハラ磯火山豆石
{{ref_image  IMG_1316.jpg}}
カキハラ磯付近では,爆発的な噴火で飛び散った噴石が地面にめり込みへこんだ地形「ボムサッグ bomb sag」が見られる。

!波浮(はぶ)の港
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かつては火山の火口湖だったものが大津波で海とつながり,秋広平六の指揮の元,崖を切り崩し港口を広げ港となった。

!トウシキ海岸
{{ref_image  トウシキ同心円状.JPG}}
数千年前に島の南端を埋め立てた溶岩が同心円状に海に張り出している。

{{ref_image  トウシキ.JPG}}
海食崖の上部には1421年イマサキ沖でのマグマ水蒸気爆発で飛ばされた角礫岩が厚く堆積しており、上方細粒化も見て取れる。火山噴出物の降下にも上方細粒化があるのだ。

!伊豆大島の郷土料理(べっこう丼)
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旬の魚を島とうがらし醤油醤油につけた切り身が、つややかなべっ甲色になるためそう呼ばれる。 

!!3日目(伊豆大島〜丹那断層公園)
!泉津(せんづ)の切通し
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大地を切り開いて異世界へと通じる道、階段の先からこぼれる太陽の光が神秘的な雰囲気をさらに演出している。

!乳が崎
{{ref_image  乳が崎.JPG}}
ここでは岡田火山の岩体が見られる。

{{ref_image  浜崖.JPG}}
砂浜の波打ち際にうねうねした段差が。波の寄せ引きによって一時的にできるもので、この段差が数メートル規模になると「浜崖」というらしい。
p.s.ビーチカスプ

{{ref_image  儀式.jpg}}
富士山の方角に向かってなにやら妖しいサークルが…

!赤禿
{{ref_image  AKP.jpg}}
スコリア丘の切通し。しっかり溶結されていて1個の岩のようだった。

{{ref_image  スコリア丘の頂上.JPG}}
スコリア丘の頂上に立ち海底の火口を探すふりをしてスコリアを投げて遊ぶ。

!岡田港
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帰りは岡田港から伊豆大島を後に。

!丹那断層公園
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丹那断層では過去8000年で9回の地震が起こっており、左横ずれ断層によって最大2kmのズレが生じるとともに東側が100mほど沈降している。

{{ref_image  左横ずれ.JPG}}
最新の活動(1936年,北伊豆地震)によって石畳がずれている。

!帰り路
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14時過ぎに清水魚市場でお昼。これは危険な兆候では?


{{ref_image  PXL_20230316_101013179.jpg}}
順調に新名神を走り抜けた後,伊勢湾岸道の緊急工事のため約2時間の渋滞。渋滞を抜け鈴鹿SAに着いたのが19時過ぎ。。。