グーテンベルク不連続面
大きな地震が発生すると,地震波は下のように震源から地球全体に放射される。地球は中心に近いほど構成する物質の密度が高く硬さが増すため,地震波はより早く伝わることができる。そのため,地震波は地球の中心に向かって凸の曲線を描きながら伝わっていく。

もし地球が下の図に示すように均質で一様な物体なら,震源からの距離に応じて地震波は地球全体に一様に届くはずである。

(図をクリックして,図上でマウスを操作するとアニメーションが表示されます)

ところが実際には,震源からの距離を地球の中心角で示した時,103°~143°には地震波が伝わらず,143°~180°まではP波のみが伝わるという現象が発生する。このP波もS波も伝わらない103°~143°の範囲はシャドーゾーンと呼ばれる。

地震学者グーテンベルクはシャドーゾーンが発生する理由について,地表から深さ2,900kmの所で外側と内側の密度や物質の異り,地震波がその境界で屈折することが原因であると考えた。

またS波が103°以降にまったく伝わらないことから,地球の表面に近いところは固体でできているが,深さ2,900kmより深い所は液体で構成されると考え,その境界をグーテンベルク不連続面と名付けた。

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