!!!瀬野-八本松 瀬野八(せのはち)とは,山陽本線八本松駅と瀬野駅間(10.6km)の通称であり,様々な事情により最短ルートで敷設したため,22.6パーミルの連続急勾配区間が続くことで有名。そのため,蒸気機関車の時代から現在でもなお貨物列車の運行に,補助機関車を連結する必要のあるボトルネック区間とされる。 また,平成30年7月豪雨の際に,鉄道の軌道敷が多くの場所で土砂災害の被害を受けたことでも有名。 今回は,瀬野川に沿って上流から下流へと河床堆積物の特徴の変化の観察を行うとともに,土砂災害の痕跡等を見学してまわることが目的である。 !!八本松周辺 集合は八本松駅前。本来は3年生の授業であるが,約12kmを歩く長距離実習に苦行スイッチの入った研究室メンバーも多く参加。 {{ref_image DSCF0696.jpg}} 線路の北側を通って,瀬野方面へ進む。 {{ref_image DSCF0697.jpg}} しばらく,護岸された部分が続き,河床の堆積物等は観察できなかった。 県道46号線(広島白木線)沿いにようやく堆積物が溜まっている箇所を見つけ,河床礫の調査方法などについてレクチャーを受ける。 {{ref_image DSCF0706.jpg}} 同じ場所で調査を行っても意味がないので,2人1班となってすこしずつ違った箇所で,それぞれ調査を行う。 {{ref_image DSCF0711.jpg}} 宗吉のあたりでようやく瀬野川の本流にたどり着く(今までは本流ではなかったのか・・・)。 {{ref_image DSCF0713.jpg}} 河床には方状の節理がきれいに発達した花崗岩が見られる箇所も多い。 {{ref_image DSCF0716.jpg}} {{ref_image DSCF0718.jpg}} !!志和インター入り口 志和ICへと続く高架橋横にある変電所そばの土石流発生箇所。 {{ref_image DSCF0722.jpg}} 7月7日時点での状況。写真左側の斜面が大きく崩れるとともに,右奥の方では線路下の盛土が流失している様子がわかる。 {{ref_image 20180707.jpg}} 現在では盛土は埋め戻されているが,電車は最徐行で通過する。 {{ref_image DSCF0720.jpg}} 志和インター入口交差点より下流部では,河川の側面や護岸が浸食されている場所が多く観察された。 {{ref_image DSCF0734.jpg}} 裏側が洗掘されてなくなってしまった護岸擁壁。 {{ref_image DSCF0735.jpg}} 局所的に浸食されている場所もある。 {{ref_image DSCF0740.jpg}} ここに来て,心なしか河床の礫径が大きく,数も多くなったような気がする。 {{ref_image DSCF0741.jpg}} 瀬野川アスコンあたりの瀬野川の状況。 {{ref_image DSCF0748.jpg}} !!大山峠(旧山陽道) 大山峠越の旧山陽道手前で道のようで道でなさそうな道?にしばらく迷い込む。 {{ref_image DSCF0755.jpg}} 旧山陽道の大山峠の方へ行く道は,かなり壊滅的な土砂災害に見舞われたようで,合流部から急に河川の状況が荒れた感じになっている。 {{ref_image DSCF0757.jpg}} 国道2号線が山陽線の下をくぐる辺りでも,瀬野川の攻撃斜面側はかなり削られた感じになっている。 {{ref_image DSCF0761.jpg}} !!上大山 山陽線の下をくぐった後の上大山集会所のあたりでは,瀬野川にそってかなり護岸が削られた様子がまだ残っている。 {{ref_image DSCF0766.jpg}} この辺りは,瀬野川の川幅が狭く勾配も急になっている地域であるが,河床に露出している岩石も風化した花崗岩ではなく,暗色包有物を多量に含む斑岩的な岩相であった。 {{ref_image DSCF0773.jpg}} そのすぐ下流では,もう暗色包有物は含まれなくなる。 {{ref_image DSCF0776.jpg}} 旧山陽道の三本松付近では,かなり長い範囲にわたって,攻撃斜面側の護岸がえぐられた様子がわかる。 {{ref_image DSCF0781.jpg}} 瀬野川公園入り口あたりまできた所で距離的には約半分であるが,雨が強くなってきたため今回はこれにて終了。 {{ref_image DSCF0784.jpg}} 八本松駅から瀬野駅まで約11.5km,歩いて4時間程度でした。