!!!大歩危〜横浪〜竜串巡検 今回は,付加体堆積物に関連した地質や岩石の見学として,まず吉野川沿いの大歩危峡(徳島県)を見学してから南下し,横浪半島の五色の浜にてメランジュ〜チャートへと変化する岩相を見学。翌日は, !!1日目 大歩危〜横浪半島 初日の午前中は埼玉県の長瀞と並んで有名な大歩危峡の見学。 大歩危・小歩危で見られるのは,中央構造線の南側に沿って分布する三波川変成帯に属する緑色片岩。 東は埼玉県あたりから西は大分の佐賀関まで続く,延長1,000 kmにもおよぶ日本最大の変成帯。 !含礫片岩(大歩危峡) 道の駅「まんなか」の駐車場に車を止め,売店から川下り用の階段を下りていくと,大歩危峡で見られる含礫片岩が地質学的に大変貴重という案内石碑が出現する。 {{ref_image R0347973.jpg}} 実際の露頭では,緑色片岩の間に挟まれるような形で,ぺしゃんこになった礫が含まれている様子を観察できる。 {{ref_image R0347975.jpg}} それでなくても,風光明媚な場所です。 {{ref_image R0347976.jpg}} !五色の浜メランジュ(横浪半島) 午後からは土佐町の横浪半島の五色の浜に移動して,四万十帯のメランジュを見学。 横浪メランジュは,プレートの沈み込みによって付加体堆積物が形成されることを証明した場所として,国の天然記念物に指定されています。 {{ref_image R0348005.jpg}} 海岸に下りた辺りでは,泥の中に砂が混ざった陸源堆積物が観察できる。 {{ref_image R0348010.jpg}} チャート壁を目指して南下する途中に,マッドインジェクションと呼ばれる砂の中に泥が注入された痕跡を観察できる。 {{ref_image R0348018.jpg}} 薄片にしてみると泥岩と砂岩の境界が断層の場合と異なり崩れて粘土になっていない事が観察できる。(バーは0.6mmを示す。) {{ref_image 001.jpg}} {{ref_image 002.jpg}} 枕状溶岩と思われる岩石があったのでそちらも薄片にしてみた。針状の斜長石が観察できる。(バーは0.6mmを示す。) {{ref_image 003.jpg}} {{ref_image 004.jpg}} !!2日目 竜串〜穴神鍾乳洞 !竜串(土佐清水市) 足摺宇和海国立公園に属する奇勝で,四万十帯のタービダイト層がビッグスケールで海岸に露出している。 {{ref_image R0348040.jpg}} 西側の桜浜海水浴場側は,いきなり崖っぷちとなっているスリリングな遊歩道から始まる。 {{ref_image R0348042.jpg}} 海食台となったところでは,砂岩中の堆積構造がよく観察できる。 {{ref_image R0348045.jpg}} {{ref_image R0348049.jpg}} 漣痕が見られる層もある。 {{ref_image R0348063.jpg}} {{ref_image R0348066.jpg}} 生痕化石の部分だけが浸食から免れてできた蛙の千匹連。 {{ref_image R0348081.jpg}} なんだか長い生痕化石。 {{ref_image R0348101.jpg}} 「絞り幕」と呼ばれるスランプ構造とおぼしき場所。 {{ref_image R0348114.jpg}} 宙に浮いて見える球状コンクリ−ションの破片。 {{ref_image R0348120.jpg}} !落窪海岸(高知県土佐清水市) {{ref_image R0348124.jpg}} こちらは竜串に比べると泥岩優勢な岩相。 {{ref_image R0348128.jpg}} 砂岩の上にはくっきりと漣痕が残る。 {{ref_image R0348131.jpg}} 美しい砂泥互層がどこまでも続く景色。 {{ref_image R0348137.jpg}} 海食台から露頭へと連続的に地層が立体的に広がる様子を感じることができる。 {{ref_image R0348143.jpg}} !枕状溶岩(高知県四万十市) 四万十カントリークラブ入り口に見られる枕状溶岩の露頭。 {{ref_image R0348151.jpg}} !穴神鍾乳洞(愛媛県城川町) 穴神鍾乳洞は,三波川変成帯に属する石灰質片岩の中に形成された鍾乳洞。 {{ref_image R0348161.jpg}} {{ref_image R0348162.jpg}} {{ref_image R0348168.jpg}}