!!!平尾台・関門層群 今回は、九州の平尾台で石灰岩の大地の観察をし、関門層群では様々な河川が作り出す堆積層を観察しました。 !!平尾台 千仏鍾乳洞と大平山、いのちの旅博物館に行った。 !千仏鐘乳洞 地下水の流れ方により、様々な形に溶かされた鍾乳石を観察することができた。 入って間もなく現れたのが白銀滝である。この鍾乳石のように勢い良く水が流れてくる場所の上部には、ドリーネがあるのではないかと推測できる。 {{ref_image IMGP6758.jpg}} 鍾乳洞の壁は凸凹に波打っていた。これは地下水が通ることにより、周りの石灰岩がとかされて形成された。地下水の水位、水量の変化が、凸凹と波打っている理由として考えられる。 {{ref_image IMGP6771.jpg}} !大平山付近 ここでは、ピナクル、ドリーネの観察を行った。 {{ref_image IMGP6806.jpg}} 一面に広がるピナクルは雨により侵食を受け、丸い形になっている。 {{ref_image IMGP6813.jpg}} 平尾台で一番大きいピナクル(千貫岩(せんがんいわ))。登れそうで登れない。。。 {{ref_image IMGP6829.jpg}} 変成を受けたことによりボロボロと崩れるもろい結晶質石灰岩。 {{ref_image IMGP6824.jpg}} !!関門層群 関門層群は脇野亜層群と下関亜層群からできている。 !脇野亜層群 脇野亜層群では淡水生巻貝、二枚貝の化石を千石峡で2時間探したが、見つけることはできなかった。 !下関亜層群 ここでは蛇行河川堆積物の観察、と筋ヶ浜層の基底部観察を行った。 蛇行河川堆積物の特徴として、1ユニット(1つの流路で形成された堆積層)が大きいことが挙げられる。今回観察した堆積層でも、10mを超えそうなものも存在した。 写真中央が砂岩と泥岩の境界である。 {{ref_image IMGP6842.jpg}} 堆積層に存在した、炭酸塩ノジュール(カリーチェ) {{ref_image IMGP6845.jpg}} 筋ヶ浜層の堆積層を蛇行河川堆積層と比べると、1ユニットの幅がかなり小さいことがわかる。 {{ref_image IMGP6869.jpg}} つまり、筋ヶ浜層が堆積した河川はAの蛇行河川のような川ではなく、もっと流路が簡単に変更できるような(どちらかといえば網状河川に近いような)河川の状態だったと推測できる。 このように、同じ礫や砂でできている堆積層でも、その層の厚さや、岩石の状態からどのようにして堆積層が形成されたのか、当時の堆積環境を推測することができる。